転職面接で求められる即戦力社員の人物像
企業が欲しがるのはどのようなタイプの人材なのでしょうか?
これは「新卒者」と「経験者(中途採用者)」とで異なってきます。
ちなみに中途採用者を募集している企業が一番欲しい人材は、間違いなく即戦力となる社員です。
つまり、自分が転職したい会社に採用するためには、会社側に「この人は我が社の即戦力に間違いなくなってくれそうだから、ぜひ入社して欲しい」と思わせればよいわけです。
「即戦力だと思われたい!」
という気持ちはよくわかります。
どんな職場にいっても、即戦力だと思われたいというのが私たちビジネスパーソンが一番望む本心です。
どこ行っても即戦力だと思われさえすれば、転職に困ることがなくなるため、誰もが恐れる「リストラ」や「会社の倒産の伴う失業」もそれほど怖くなくなりますからね。
そのためにも、まずはどういう人を「即戦力」というのか、言葉の定義から入ってみたいと思います。
1.戦力とは「会社が求めていることに応える力」のこと
即戦力社員とは、文字通り「即」戦力になる社員のことです。
そして、会社にとっての戦力とは、会社が求めていることに応える力を持っているかどうかという1点。
つまり、企業側は「採用後、すぐに会社が求めていることに応えてくれる社員」を即戦力として採用したいということです。
「会社が求めていること」を的確につかみ、その期待に応えることができる人材かどうかが即戦力かどうかのポイントになってきます。
2.まずは「自分がしたい仕事」よりも「会社が求めていること」に応えましょう
そう考えると、ポジティブで十分なキャリアを兼ね備えている社員を連想される方も多いと思いますが、それだけでは即戦力社員の要件を満たしていません。
入社したばかりの時は特に、情熱的で前向きな社員を多く見かけますが、自分が得意でやりたい仕事ばかり積極的にしていると、空回りしてマイナスのイメージをもたれることも少なくないので注意が必要です。
どうしてこのようなことになるかというと、「会社が求めていること」と「自分がやりたい仕事」が重なっていないため、会社側の期待に応えられず、自己満足に終わってしまっていることが根本にあります。
もちろん、自分がしたいことや、自分にできることに積極的に取り組むことは大事ではありますが、会社の期待に応えてこそ、即戦力社員として期待されるというものですので、職場が自分に求めていることが何なのかを常に意識しながら働くことが大事になってきます。
つまり、採用面接時に、面接官から「弊社に入社したらどのような社員になりたいですか?」という趣旨の問いに対しては、「自分の得意なことをどんどん形にしていきたいです」という回答よりも、「御社の必要としていることに高いレベルで応えられる社員でありたいです」という対応の方が望ましいといえるでしょう。
3.わからないことはガンガン質問して早めに解消する
もちろん、採用されたその日から即戦力になるスーパーマンなんていません。
同じ業種、業界であっても、会社によって仕事のやり方は異なりますから、わからないことはたくさん出てくるはずです。
時々、仕事ができない社員だと思われたくないため、質問することを恥ずかしいことだと思い、わからないのに黙っている中途採用社員を見かけるのですが、これは全く良くありません。
質問することが恥ずかしいことという認識がそもそも間違っているうえに、不明な点が解消していない以上、いつまでたっても即戦力になれないため、会社の期待に応えらえる社員になれっこありません。
短期間でその会社の即戦力になれるように、わからないことはガンガン質問して早めに疑問点を解消し、一日も早く会社の期待に応えられる社員になることが大事になってくるということになります。
4.即戦力社員にはどのような才能を持った社員が多いか
ここまで、採用する会社側は「自分たちが求めていることに対して、高いレベルで応えられる人材」を即戦力社員ととらえ、採用したがっているという話をしてきました。
それでは、実際に即戦力だと言われる人材にはどのような個別の才能を持った人が多いのでしょうか。
気になりますよね。
即戦力人材が共通して持っている「能力」ですが、箇条書きで書いてみると
- リーダーシップ力
- コミュニケーション力
- 論理的思考能力
- 実践力・行動力
- ファシリテーション力
- チャレンジ精神
- 英語力などの語学力
これらの能力が秀でていると言われています。
逆に言うと、企業が採用の際に、どのような求職者を求めているかというと、このような能力が高い人材を採用したがる傾向があるということです。
社会人としてポテンシャルの高い人材が欲しいという会社側の希望がよく反映されていますね。
ちなみに、どこの大学を卒業したかなどのいわゆる「高学歴」が就職に有利なのは、新卒での就活だけです。
転職活動の際、採用に出身大学が関係してくることはほとんどないと考えてよいでしょう。
5.いつかの転職に備えて「即戦力」の条件を満たしておこう
転職するのが当たり前になった今、私たちサラリーマンは「企業が欲しい人材・人物像」を意識しないわけにはいかなくなりました。
「企業が欲しがる即戦力になる人材」は「転職市場で価値の高い人材」と言い換えることもできるでしょう。
転職市場で価値の高い人材になれば、自分から転職先の企業を選ぶことが可能になるので、今より高い収入などの好待遇を期待することができます。
逆に言うと、転職市場で価値が高くない人材のままでは、企業から欲しいと思われないため、転職するのが難しかったり、低い給料で買いたたかれたりすることになります。
そのようなわけで、今は転職予定がない人であっても、いつか転職するときに備えて、「会社が求めていることに応える力」を高めていくことはとても必要なことだと強く感じています。
転職をすでに考えている人は、まずは転職媒体選びが大事であるため、こちらの「おすすめ転職エージェントの選び方」の記事を参考にしながら、エージェントにいくつか登録し「どうすれば企業側に即戦力と思ってもらえるか」をエージェントが付けてくれる担当のキャリアエージェントに相談しながら、転職活動をすすめていくのが良いでしょう。