システムエンジニアの理想的なキャリアパス
システムエンジニア(SE)として働く以上、もっとも大事になってくるのがエンジニアとしての今後のキャリアパスでしょう。
キャリアパスとは、今後の社会人人生の中でどのような立場を目指すのか、そしてそこにたどり着くために、どのようなスキルを身につけ、どのような経験を積んでいけばいいのか、といったキャリアの道筋のことをいいます。
もちろんキャリアパスは、全ての職種、業種の人にとって大事なのですが、ことエンジニアに関しては、キャリアパスを適当に考えていると取り返しのつかないことになる可能性があります。
このキャリアパスを真剣に考えるか考えないかで、生涯賃金が数千万円変わってくるといっても過言ではないですし、そのうち食っていけなくなる可能性も高いです。
そんなわけで、あくまで目安とはなりますが、ITエンジニアの登竜門とされるプログラマーやシステムエンジニアの理想的なキャリアパスについて書いてみたいと思います。
システムエンジニアの人もプログラム経験は必要
エンジニアとして最初の会社に、プログラマーとして入社の人もシステムエンジニアとして入社した人も、プログラマーとしてのコーディング経験は不可欠です。
たまに、プログラミング経験がない30歳前後のシステムエンジニアを何人も見てきましたが、周りのプログラマーとの技術的な話がかみ合わず、社内での評価はかなり低かったです。
そのため、今後開発エンジニアとして順調にキャリアを積んでいくのであれば、プログラム経験を3年程度は積んでおく必要があるでしょう。
どのようなシステムが作ればいいのか、システムエンジニアとしてクライアントの要望をつかみシステムを設計する上で、プログラマーなどの下積みはどうしても必要になってきます。
そして、プログラマーとしての経験を積み、システム全般についての幅広い知識を身に着けることができたら、いよいよ一人前のシステムエンジニアとしての職務が始まります。
システム開発に携わるプログラマーの進行管理や納期管理を行なうなど、多くのプロジェクトメンバーとかかわるため、それなりに高いコミュニケーションスキルも求められます。
というわけで、まずは「プログラマーからシステムエンジニア」というキャリアパスが必要になります。
ここで注意しなければいけないのが、様々な理由でなかなかプログラマーとしてのキャリアを積むことができないケース。
会社は適材適所で人員をプロジェクトに配置していきます。
そのため、プログラマーとしてのキャリアを身に着けたいのに、いつまでたってもシステムの評価(テスト)ばかりやらされて、入社して3年以上経過しているのに、いつまでたっても開発エンジニアとしての職務につけないケースも出てきます。
たとえば、エンジニアとして入社8年目の30歳なのに、評価(システムテスト)業務やヘルプデスク業務しかやったことがない人なんてザラにいます。
20代半ばでシステムエンジニアとしてバリバリ働いている人と、30歳にもなってそうした評価業務・ヘルプデスク業務しかやったことない人だと、年収で100万円以上の開きがあるのは当たり前ですし、そもそも後者の場合、次第にエンジニアとして転職するのが難しくなってきます。
自分のキャリアが一番なので、上司に掛け合ってみるのも大事ですが、思い通りのキャリアを積めなそうであれば、転職して新たな職場でキャリア形成をしたほうが良いでしょう。
プロジェクトマネージャが最終地点とは限らない
システムエンジニアを数年経験した後、多くの人が次のキャリアパスとして目指しているのがプロジェクトマネージャ(PM)です。
プロジェクトマネージャは、プロジェクトを計画し納期までに成果物をクライアントに納品する責任者です。
プロジェクトマネージャは、
- そのプロジェクトに携わる人員の選定を行い
- 最前線でクライアントとの折衝を行い
- 開発するシステムの要件定義を行い
- 製品の品質管理や納期管理やコスト管理を行う
という具合に、プロジェクト全体に対してマネジメントを行います。
プロジェクトが完了した時点でプロジェクトチームは解散するのですが、チーム結成から解散までの間、期限までにプロジェクトを遂行させるために全力を尽くします。
先述のように、システムエンジニアの多くがプロジェクトマネージャーへの昇格を目指しますが、ITコンサルタントや社内SEへ転身するエンジニアも多いです。
ITコンサルタントとは、クライアントが抱えている経営課題に対して、ITをベースとしたコンサルティングを行うことが仕事になります。
コンサルタントなので、ITに関する高度な専門知識だけでなく、高いコミュニケーション力や提案力が必要になってきますね。
また社内SEは、ネットワーク周りのインフラを含めた自社システム全般について、企画立案、導入、運用する責任者です。
社内スタッフの要件取りまとめなどを行いつつ、SIベンダーとの調整作業を行うため、システム全体についての幅広い知識と同時に高いマネジメントスキルが求められます。
いずれにしても、システムエンジニアから次のキャリアにステップアップするとき、転職して環境をガラリと変えるエンジニアが多いです。
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転職回数を気にするよりもキャリアパスを最短で積む方法を考える
エンジニアの場合、理想通りのキャリアパスを経験することが何よりも大事になるので、転職回数など気にせず、自分が希望する仕事をやらせてもらえるかどうかで転職先を決めることができます。
転職回数が多かろうが、即戦力エンジニアが欲しい企業は多いのでそれほど気にする必要はないです。
思い通りのキャリアパスを描くために、エンジニアとして生きていくのであれば、会社の都合ではなく、自分の都合で仕事や職場や会社を選ぶというスタンスを大事にしてください。