社長の大半が借金背負ってる事実【会社経営は甘くない】
みなさんは「サラリーマンほどつらい働き方はない」と思っていませんか?
「こんなに会社勤めがシンドイならいっそ独立して一国一城の主になろうかしら、、、」
そんな気持ちになるのは、心情的によくわかります。
ただ厳しいことを言わせてもらえるなら「独立起業はみなさんが思っているほどラクではないです」と言わせてもらいたいです。
誤解を恐れずに言いますが「サラリーマンほど楽な選択肢はないですよ」とも言いたい。
それはサラリーマンをスパッとやめて独立起業した後に、こんなハズではなかったと後悔してほしくないからです。
独立起業してから後悔してしまっては、もはや取り返しがつかないからです。
1.中小企業って赤字経営のところが多いのご存知ですか?
私がソフトウェア開発会社でフィールドエンジニアとして働いていたころ、顧客である企業の経営者に対してシステム面のコンサルティングもしていました。
顧客企業のビジネスについてヒアリングし、最適なシステムを提案、導入するというのが仕事でした。
そうした関係性の中で、多くの会社経営者の方と仕事を通じてかかわることができたのですが、同時に経営内部のリアルな側面、暗部も目にしてきました。
その経験を通して言いたいことは、「中小企業会社経営者の多くが赤字を抱えていて、それでも生き抜こうと必死に頑張っている」という残酷な現実です。
公の機関や銀行から数千万の融資を受けて事業をはじめるのですが、それらは全て借金なので返さなくてはいけません。
会社によっては返済利息の高い消費者金融からしか運転資金を借りられないところも珍しくなく、ほどなく会社は完全に自動車操業に陥ってしまいます。
そうなると利子すら払えなくなるのは時間の問題で、従業員を全てリストラした後会社は倒産してしまいます。
社長は自己破産を余儀なくされ、もはや年齢的に雇われ人に戻れない人は、生活保護のお世話になったり、住居すら失いホームレスとしての生活に追いこまれる人も少なくないのです。
赤字を背負って、倒産してすべてを失うリスクを負ってまであなたは脱サラして起業したいですか?
まずはそこのところを自問自答して自分の答えを出すべきでしょう。
2.実はお金を持っている社長の多くが雇われ社長で創業社長ではない
安易に脱サラして、借金を抱え込んでしまう人がいまだに多い背景に、「社長になれば金持ちになれる」という誤った幻想があると思っています。
みなさん、社長はみなお金持ちでリッチだと思っているかもしれませんが、そうではありません。
お金を持っている社長をみてみると
- 屍の中からいばらの道を生き抜いたベンチャー企業の社長
- 出世競争を勝ち抜いた生え抜きのサラリーマン社長
大抵このどちらかに分類されます。
もちろん独立起業した全ての人が失敗して一文無しになって路頭に迷うわけではなく、競争に勝ち抜いて成功を収める企業も出てきます。
「ライブドア」や「楽天」、そして最近だと「LINE」や「リブセンス」など、一代で上場した天才的な起業家もいますが、こうした会社は本当にごく一部ですし、例えばサイバーエージェントですら、2016年現在創業からまだ20年も経過していない若い会社という事実が示している通り、長期間経営を続ける、生き残るということは難しいことなのです。
つまり、金持ちの社長は、ごく一部の天才経営者を除き、大手企業の中で出世競争を勝ち抜いて社長の椅子をゲットした、サラリーマン社長ばかりだということです。
つまりそれ以外の多くの中小零細企業は生きるか死ぬかの戦いを日々繰り返していて、その競争に負けた会社は力尽き消えていくということです。
3.誰にでも出来る商売で長く稼ぎ続けることは困難
書店に行くと、「誰でも簡単に稼げるネットビジネス」なる怪しい本を目にすることがあると思います。
「主婦でも年収1000万稼げるネットビジネス」なんてタイトルを目にしたら、「自分にも出来るんじゃないか」と本を手に取って、独立起業を考える人がいてもおかしくはありません。
もちろん前向きなことはとてもいいことですが、この手のビジネスで独立起業するために、長年働いていた会社を辞めて脱サラするのは本当に辞めておいた方がいいです。
誰でも稼げるビジネスなんて存在しないので、頑張った人のみが利益を上げることが出来るのですが、この手のビジネスは参入障壁が低いため、次から次に新規参入者が増えていくことになります。
ネットショップ(ECサイト)が典型的な例ですが、市場のパイは限られているため、この手のビジネスは入れ替わりが激しいという特徴を持っています。
つまり、他社に利益を奪われ、儲けがでなくなるのも早いということになります。
「中小企業が設立から10年で倒産する確率は9割以上」だと言われているのをご存知の方も多いと思いますが、そうした背景には「安易な脱サラ」が大きく影響していると考えられます。
問題は、そうなってから独立起業したことを後悔しても時すでに遅いということです。
借金を多く抱え精神を病む人もいるでしょうし、年齢的に雇われ人に戻れない人も多いでしょう。
つまり、「自分でもできそうだな」ってレベルの商売だと、サラリーマンが定年を迎えるまでに稼ぎ切る額に追いつく前に力尽きて廃業するリスクが極めて高いということです。
4.「忙しくない本業」と「楽しんで続けられる副業」の組み合わせがベスト
とはいえ、本業をいつリストラされるかわからないのが現在の不安定な世の中なので、年収は多ければ多いに越したことはありません。
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繰り返しますが、会社経営は本当に甘くないです。
失敗したら、お金や家を失うだけでなく家族など大事なものをすべてを失う可能性が高いです。
全てを失ってホームレスになってから後悔しても、失ったものを取り戻すことは難しいでしょう。
なので安易に脱サラして会社法人を作って商売を始めるとかではなく、まずは給料の高い会社に転職するか、そんなにきつくない労働環境み身を置きながら副業でプラスアルファの収入を得る方法を強くおすすめします。