転職回数ゼロの人が転職活動で苦戦する理由
転職回数が多いことを気にする人は多いですが、転職回数が少なければいいという問題ではありません。
実際、これまで一度も転職したことがない「転職回数ゼロ回」の人材は、かなり転職活動で苦労するそうです。
転職回数が多いのが望ましくないのであれば、転職回数が最も少ない「転職0回」の人材が最も好まれるはずだと思うのですが、どうして苦戦することになるのでしょうか。
企業が欲しいのは「転職回数が少ない人」ではなく「即戦力人材」
まずはじめに「転職回数が多い」ことと「仕事を転々とするジョブホッパー」とは全く非なるものであることをはっきりさせておく必要があるでしょう。
採用企業側が欲しい人材ははっきりとしています。
それは「わが社で即戦力となる人材」ですね。
「自分のキャリアをさらに磨くため」、そして「自分の好きな分野を極めるため」に、働く環境を都度選んでいるビジネスマンが、結果的に転職回数が増えてしまうことは当たり前です。
やりたいことがなく、意味なく会社を数週間で辞めては再就職を繰り返す、甲斐性のない「ジョブホッパー」とは転職する理由が全く異なるということです。
なので、採用面接では、自分の転職回数を気にすることなく、御社に自分がいかに貴重な人材かを、わかりやすく伝えることができれば、転職回数なんて多かろうが少なかろうが採用企業側が気にする理由はないということです。
それにもかかわらず、「何でこんなに転職回数が多いのですか?」と執拗に聞いてくるのは、圧迫面接の可能性も含め、何か採用を躊躇する別の理由があると考えるのが、妥当なのではないかと思います。
人が足らなくて採用活動をしているため、企業が欲しいのは「転職回数が少ない人」ではなく「即戦力人材」ということは、冷静に考えればすぐにわかる話だと思います。
転職経験がないミドルは「即戦力」を疑問視されやすい
そして、なぜ転職経験がないミドルエイジ(30代後半~40代、50代の人材)が転職活動で苦労するのかというのも、企業側が即戦力社員を欲しがることと深く関係しています。
つまり、転職経験がない中高年やミドル世代は「本当に即戦力となりうる人材なのか」を疑問視されてしまうからということです。
これは、何十年も「一つの企業の中だけでしか働いてきた経験がない人」、「一つの企業の中だけでしか評価されてこなかった人」を想像すれば容易に理解できます。
転職経験がある人は、これまで転職を繰り返すたびに、転職市場で厳しいチェックを受けてきています。
でも、そのチェックを30代後半、40代、50代になってはじめて受けるため、企業側の求めているキャリアと、応募者のキャリアとの間に想像以上に乖離がある可能性が少なくないということです。
そのため、採用企業側も転職回数が多い人以上に、転職経験がない人に対して、厳しいチェックの目が入らざるをえないということですね。
転職回数気にせず即戦力アピールで問題ないが結論!
ここまで、転職回数が採用面接に与える影響についてかいてきました。
結局のところ、自分の今までの転職回数をそんなに気にせず、いかに自分が即戦力なのかをアピールすることに注力するのが、もっとも現実的だし有効な対処法だと思います。
つまり、転職回数の多さがかなり目立つ人であっても、そんなこと気にせず「自分が相手方企業にとっていかに即戦力となりうる人材か」ということを伝えることに全力を注げばいいですし、逆に転職経験が全くない人であっても、同様に「自分が相手方企業にとっていかに即戦力となりうる人材か」とうことをアピールするのが最良であると思います。