就職氷河期世代はいまどうしてるか?
日本が右肩上がりに経済成長を遂げていた時代は過去のものになりました。
一時的な景気回復期を除き、基本的には就職市場、転職市場はこれからも「買い手市場」であると考えておいた方がいいでしょう。
バブル期の団塊の世代が「超売り手市場」だったのは遠い過去の出来事であり、これからは求職者にとって厳しい冬の時代が続いていくということになっていくと思います。
優良企業だといわれている一部上場企業のメーカーが、倒産したり、大幅な人員整理(リストラ)を行ったというニュースも珍しいことではなくなり、企業側は採用に関してより慎重にならざるを得なくなってきました。
このように、通常と比較したとき就職することがより厳しい時期を就職氷河期といいます。
最も厳しい就職氷河期がいつだったかについてですが、
- バブル経済崩壊後の1993年~2005年
- リーマンショック後の2010年~2013年
に就職活動時期が重なった人のことをいうようです。
2000年~2004年卒は就職超氷河期!
バブル経済崩壊後の1993年~2005年を第一次就職氷河期とした場合、その中でも、2000年~2004年卒業者がもっとも厳しい就職氷河期に晒されたといわれています。
この時期は、就職率が6割を切り50パーセント代まで落ち込んでしまい、新卒就職者の不安を増長させました。
この就職超氷河期には、東大、京大、一橋大、名古屋大学、神戸大学、九州大学、広島大学、東北大学、などの偏差値の高い国立大学も、早稲田大学、慶応大学、上智大学などの優秀な学生の多い私立大学も軒並みフリーター率やニート率が高まったといわれています。
就職氷河期世代の特徴
就職氷河期を経験した人には、ある共通の特徴があるといわれています。
それは、
- 世の中に対して悲観的で希望を持たない
- 慎重な人が多い
- 自己責任感が強い
- 他にあまり期待を持たない
といったことに代表されます。
そうしたことから、就職氷河期世代は、消費せずにお金を貯蓄に回す人が多く、
- 結婚しない人が多い
- 晩婚化が多い
- 子供を作らない人が多い
ようです。
「消費が増えない」「少子高齢化」「人口が減少傾向」と問題点ばかりが指摘されますが、就職氷河期の人の不安な気持ちを考えると、当たり前の現象だといわざるを得ないでしょう。
未来に期待ができない以上、積極的になれるわけがありません。
就職氷河期世代の今と就職氷河期時代の就職方法
こうした就職氷河期世代ですが、私の周りを見渡すと、同じ新卒就職失敗組でもさまざまです。
大手優良企業で中間管理職として働いている人がいる一方、フリーターや無職の人も何人もいます。
その違いは、最初の新卒就職は失敗したが、途中で軌道修正した者と、あきらめてチャレンジすることを諦めてしまった者の違いになります。
前者は、何とか潜り込んだ最初の会社で、地道にキャリアを重ね、本当に入りたかった企業へキャリア採用で転職することに成功したパターンで、後者は世の中に絶望して、引きこもったまま年を取ってしまったパターンです。
こうしたことからもわかるように、就職氷河期時代の就職のポイントは、
とにかく「どこかの会社に就職すること!」
につきます。
とにかくブラック企業であっても、職歴、キャリアを積むことができる分、無職・ニートとして年齢だけ重ねるよりも、はるかに次へのステップアップにつながります。
そのうち、一時的に景気が良くなり、有効求人倍率も回復することだってありえます。
そのような時に、第二新卒枠で再チャレンジするもよし、積み重ねたキャリアを武器に、キャリア採用枠にトライしてみるのも良いと思います。
いずれにしても、キャリアは武器になりますので、不運にも就職氷河期が原因で就職に失敗してしまった人は、一日も早くどこかの企業に何とか就職し、キャリアを積むことが最初の一歩になってくると思います。