高学歴は転職に有利か?
多くの求職者が感じている疑問の一つに、「高学歴は転職に有利なのか?」というものがあるでしょう。
私たちは、小学校と中学校を卒業すると義務教育を終えます。
中学校を卒業した後、高校に進学し、高校卒業後、専門学校や短期大学や4年制の大学に進学するのは、はっきりいって、学歴がたか方が就職活動に有利になるからと親に進められたからというのが最大の理由でしょう。
もちろん、学びたい学問があるから、なりたい職業があるから、高等教育を受けるために、偏差値の高い大学に入学したという人も少なくないと思いますが、就職に学歴は全く関係ない世の中になれば、大学まで進学する人の割合は激減すると思います。
学歴が就職に有利でないのであれば、早く社会に出て働き始めた方が、退職までの生涯賃金は高いですし、早く仕事も覚えられるので、出世の可能性も高まります。
学歴は転職に有利なのでしょうか?それとも無関係なのでしょうか?
高学歴と低学歴の定義とは
学歴は転職に有利なのか、関係ないのか、それについて触れる前に、まずは高額高学歴と低学歴の定義について考えてみたい思います。
学歴というのは、定義上「小学校」「中学校」「高校」「専門学校」「高等専門学校」「短期大学」「4年制大学」「大学院」などの各教育機関においての「学業上の経歴」を意味することが多いです。
これに従うと、4年制大学と大学院とを比較した場合、学業上の経歴的には、大学院の方が高学歴になるということになります。
しかし、欧米と異なり、日本の教育機関は、4年制大学生や大学院生が、専門的なスキルを持っているかと言えば、必ずしもそうではないケースが多いです。
特に文科系の学部に顕著ですが、大学も大学院時代もわりと自由な時間が多く、学業よりも、アルバイトや友達との遊びを優先させる学生が多いのが実情になっています。
そのため、実際に、就職、転職市場で、企業側が求職者を学歴で見る場合
- 偏差値の高い大学卒
- 偏差値の低い大学卒
- 大卒未満
といった区分で見るケースが多くなっているようです。
就職では学歴の高さは関係あるが、転職ではあまり関係ない
このようなことを元に「高学歴は希望の会社に入社するのに有利か」、「それとも無関係なのか」を考えると、確かに新卒採用の就活時には、学歴の高さを採用する際の一つの基準にしている節を感じます。
- 東京大学法学部卒
- 京都大学文学部卒
- 一橋大学商学部卒
- 大阪大学経済学部卒
- 早稲田大学政治経済学部卒
- 慶応大学総合政策学部卒
このように、ただ大学を卒業しただけでなく、どの程度偏差値の高い大学を卒業したかが、有名な大手企業になればなるほど、就職する際の重要な指標とされているケースが少なくないのです。
ただし、これが一度就職した後の転職のことになると話は別になってきます。
私の経験上、キャリア採用である転職時の採用についてみると、学歴の高さはほとんど関係ないと感じています。
むしろ大学院卒業生の場合、給料をその分高く払わなければならない場合もあるため、採用に悪影響があるケースも採用の現場で目の当たりにしたことがあります。
また、転職時の採用要件としては偏差値の高い大学を卒業しているかどうかも、ほぼ関係なくなると感じています。
なぜなら、新卒カードをすでに使った後の転職時に求められることは、「どの程度即戦力として使えるかどうか」だからです。
技術系の転職であれば、資格を持っておいた方が転職時に「若干有利になる」といわれていますが、どれぐらい知名度のある大学を卒業しているかどうかも、チェックするとしてもその程度だろうと思います。
なので、転職に成功するかどうかは実力次第ということが言えます。
逆に言うと、いつまでも学歴に対するコンプレックスを引きずるのはナンセンスで、社会に出た後は、ひたすら自分のキャリアを磨き、転職市場における市場価値を高めることが最も大事になってくると感じています。
よく大学偏差値ランキングで、国立大学だと、東大、京大をはじめとした、東北大学、九州大学、北海道大学、大阪大学、名古屋大学といった旧帝大(旧帝国大)や一橋大学、神戸大学、大阪市立大学といった旧三商大が上位に来ており、私立だと、早稲田、慶応、上智大学にはじまり、MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)、日東駒専(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)と続きますが、私転職マニアは、もっともっと偏差値の低い、知名度も低い大学を卒業しましたが、学歴が理由で転職で困ったことは一度もありません。
学歴にコンプレックスを感じている人は、一度社会人になった後は、学歴などいくらでも他の要素でカバーできると思いますので、過去の学歴の記憶など捨て去り、自分のキャリアを高めることだけに時間を費やすようにすると良いと思います。