出向と転籍は違うようで同じようなモノ

出向と転籍は違うようで同じようなモノ

出向と転籍は違うようで同じようなモノ

出向と転籍の違いと共通点確かに、出向と転籍は今後の雇用形態に大きな違いがあります。

出向とは、これまでと雇用元が変わらないまま、子会社や関連会社で就労することを言います。

他方の転籍は、そもそも雇用先が変更になります。

つまり、出向元との雇用契約が継続している「出向」に対し、転籍元との雇用契約が終了しているのが「転籍」であり、その点が違うということです。

実感できる違いとしては、転籍の場合は「雇用」に関する変更があるため、給料や賞与など金銭面での違いが「出向」のみのケースと比べて顕著に表れると思います。

ただ「出向」と「転籍」は大きな意味でいうと、さほど変わらないとも言えます。

会社の立場から見ると、どちらも「リストラ」という人員削減の流れの一貫で行われることが多いからです。

リストラでもいきなりクビになるケースは少ない

昨今は、先行きも不透明で、景気の波も激しく、誰もがうらやむ大手企業のリストラや早期退職勧告に関するニュースを聞くことも珍しくなくなりました。

こうしたリストラの流れですが、大手企業と中小零細規模のブラック系企業だとかなり違ってきます。

中小零細企業では、「お前来月から会社に来なくていいよ」とクビ切られることは珍しいことではありません。

ですが、ある程度大手の企業になると、世間体やブランドイメージもあることから、直接解雇・指名解雇に踏み切って強引に辞めさせるケースは少数派でしょう。

労働基準法に抵触して問題になるとコトですから、段階を踏んで辞めさせるという手段に打って出ます。

その流れの一環に、「在籍出向」も「転籍」もあるということです。

一般的には、

  1. 社内の閑職への左遷
  2. 地方や海外の営業所・工場などへの転勤
  3. 子会社、グループ会社・関連会社へ出向
  4. 子会社、グループ会社・関連会社への転籍

がよくあるリストラまでの一連の流れです。

転籍に早期退職優遇を絡めてくるケースも多いです。

出向を命じられたからと言って、自分が直ちにリストラ候補というわけではありませんが、自分がなぜ出向を命じられたのかを、周りで同様の目に合っている人にはどのような社員がいるかを参考にしながら、客観的に考えると、自分が会社からどのようにみられているかがわかると思います。

自分がリストラの対象として見られているということは、今後出世の見込みもほとんどないですし、もっと言うと「必要のない人材」と判断されていることを意味しています。

大事なことは、自分が転職するのが難しい年齢になった時に、自分の意思に反して、会社から放り出されることを防ぐことです。

どうせリストラにあうのであれば、20代、30代など十分転職可能な早い段階で、自らの手で安心して働ける職場を見つけるのが賢い選択だとも言えるでしょう。

出向と転籍は、雇用元との関係が「そのまま」なのか「転籍先に代わるのか」という大きな違いがありますが、リストラの一環として命じられているのであれば、ステージが異なるだけで同じようなモノということもできるでしょう。

「同期が転籍を命じられたのに、自分は出向どまりで助かった!」といったような、単純な話ではないことを覚えておいた方が良いと思います。

転籍よりも他社転職を選んだ方がいいケースについても書いていますので、よかったら参考にしてみてください。

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