ブラック企業の特徴と見分け方
世の中にブラック企業は無数にありますが、できることなら「どの会社がブラック企業なのか」事前に知っておきたいですよね。
もちろん、間違ってブラック企業に就職・転職しないためです。
確かに、職歴・キャリアが全くない人にとって、ブラック企業への入社は修行の場になりえるという前向きな捉え方もありますが、それはあくまでも他に選択肢がない人の場合です。
ブラック企業で働くことは、いろいろな意味でデメリット・リスクが非常に大きいです。
そんなわけで、多くの人が
- 「ブラック企業ランキング」
- 「ブラック企業どこ?」
- 「ブラック企業一覧」
- 「企業名」+「評判」
などといったキーワードで検索し、事前にブラック企業がどこなのか調べるみたいですが、それだけではブラック企業について漠然と知ることしかできません。
なぜなら、多くの企業が会社員と守秘義務契約といって、会社の情報を不必要に外部に漏らしてはならないという契約を結んでおり、その抑止効果によって、会社にとって不利益になる情報はあまり表面化しないのが実情なのです。
そのため、私たちが自分が受けようとしている会社が「ブラック企業」なのかどうか確証を得るためには、ブラック企業に共通する特徴を見つけ、自分の受けようとしている会社がブラック企業の特徴を満たしていないかをチェックすることで、ブラック企業なのかどうか見極めることが最も大事になってきます。
そこで今回は、
- ブラック企業特有の共通点とその見分け方
- ブラック企業への転職を極力回避する方法
について書いてみたいと思います。
なお、結論からいうと、転職エージェントのキャリアエージェントなど「転職のプロ」に、「自分がこういう働き方だけは絶対にしたくない」という希望をしっかりと伝え、二人三脚で転職先企業を見つけるというのが、ブラック企業への転職を極力回避する、効果的な転職方法だと思います。
精神論を語りたがる社長に要注意
ブラック企業を率いるブラック社長の特徴として、とにかく精神論を語りたがるというのがあります。
なので、まずブラック企業を見分ける大きなポイントの1つとして社長がどんな考え方の人なのかを知ることはかなり重要なポイントです。
ソーシャル全盛の世の中、多くの会社の社長はフェイスブックやtwitterをやってますので、入社前にどのような人がチェックすることができます。例えば
『今日は、セミナーに来て下さるお客様に喜んでもらうために徹夜で資料を作り上げました^^ちなみに3日連続の徹夜になります。』
『本日は、○○の勉強会に参加してきました。やはり優秀な経営者は、みなさん土日も全力で仕事モードのようですね。私も月400時間以上働いていますが、まだまだですね。見習わなければ。。』
『徹夜続きで、身体がボロボロですが、何とか栄養剤を飲んで乗り切ります^^;』
このようなメッセージをツイッターやフェイスブックで発信することで、対外的にはお客さまからはやさしい言葉をかけてもらえるかもしれません。
ちょっといやらしいですよね、、こんな努力は普通外には出さないのがスマートな生き方です。
そして重要なのが、これらのメッセージは実は社員に対しても向けられているものだということです。
・俺がここまでやってるんだから、お前らも少しは見習え。
・お客さんの事を考えれば、お前ら休んでなんかいられないよな?
こういうメッセージが暗に含まれているケースが非常に多いです。
「社員の自主性に任せる」という大義名分を元に、やるべきことすら社長自ら漠然とさせておいて、「早く帰る=やる気がない」というレッテルをはるという、、、社員に対して甘ったれてますよね。
こういう会社に限って、残業代とかまぁ払わない会社が大半です。
- お前らの仕事が遅いから残業になってるんだろ?
- こっちは定時に帰ってほしいのに、勝手に残ってるんだから残業代は払えないぜ?
いやー、器の小さなブラック社長ですねー
転職マニアは、ブラック企業歴が長いので(笑)社長の言ってることを聞くだけで、この会社がブラック企業かどうかが、高い確立でわかります。
ちなみに、外面(ソトヅラ)がビックリするほど良すぎる社長はとても危険なので、その場合は平常時はどうなのかも併せてチェックしてみてください。
ちなみに、そういう社長は見栄っ張りな人が多いので、うちは夢のあるITベンチャーだといいつつ、ただの零細企業ってパターンが多いです。
事業内容をしっかりと確認する必要があります。
どの会社でもできるような、参入障壁の低い事業を展開している会社は、他社に負けないスピードがなければ、ITベンチャーなんてなれません。
転職の際には、十分注意してください。
転職エージェントのコンサルタントなど、転職のプロと相談しながら転職活動をすすめるのがおすすめです。
企業規模と業種をチェック
企業規模が小さめの中小零細企業にはブラック企業が多い傾向にあります。
特にホームページ制作会社などWEB系の企業は、参入障壁が低い分、競合が多いので年々単価が下がってきているので、WEB系、IT系の中小零細規模は、転職前入社前に、ブラックかどうか必ず確認したほうが良いと思います。
IT系、WEB系以外にも、外食産業もブラック率は高めです。
外食産業だと、インターネット業界と違って、大規模な会社でもブラック企業だといわれているところも多いです。
社員の離職率・回転率・採用状況をチェック
ブラック企業は、社員の離職率、回転率が高いです。
入社して数年のうちにボロボロ社員が辞めていくので、そのうち新入社員の顔と名前を覚えるのもどうでもよくなってくるぐらいです、、(汗)
これは事前に把握することは難しいですが、2chの情報や転職会議やVorkersなどの会社の口コミサイトでリサーチしていましょう。
ここに離職率高めなど書かれている場合は、要注意です。
また事前情報がない場合にも、求人企業に面接に行った際には、可能な範囲でその辺りの状況についても聞いてみると良いと思います。
労働時間と残業代をチェック
労働時間が長く残業が多めなのに、残業代も出ない会社はブラック企業である確率が高いです。
不景気な時代&正社員採用だからといって、その部分に毎回のように目をつぶるべきではないと思います。
また給料の中にはみなし残業代を含んでいるという企業には要注意です。
30時間みなし残業といっても、実際にはタイムカードもなく、平気で残業時間100時間越えているような会社もあります。
こんな会社をブラックといわず何と呼べば良いでしょうか?
面接にいったら、社員の表情をチェック
ブラック企業で働く社員には、うつ病、躁鬱病を発症する社員が少なからずいる可能性が高いです。
まだうつ病を発症はしないまでも、うつ気味の社員がどんどん増えている会社はブラック企業とみて避けた方が良いです。
うつ病のまま、ブラック企業に振り回され続け、自殺寸前まで追い込まれた社員を転職マニアは何人か知っています。
そのようなブラック企業に転職してしまわないように、入社試験、転職試験の際には、その会社で働いている社員の顔色をチェックしましょう。
本当に楽しくて笑顔なのか、それともがんばって笑顔を振り絞っているのか、よく見ればわかると思います。
社長に無理やり同席させられ、土気色の顔で空元気で無理やり笑顔で「楽しいです!やりがいある会社です!」というイタい企業に入社するのだけは、避けたいものです。
せっかく転職するのですから、社員が心の底から楽しそうに働いている会社に転職したいですね。
以上、ブラック企業の見分け方について、転職マニアが思うところを書いてみました。良かったら参考にしてみてください。
ブラック企業へ遭遇する可能性を極力少なくするためにも、転職の際には転職エージェントを使うことをおすすめします。
転職エージェントのCA(キャリアエージェント)は、企業情報を熟知しているので、そのあたりについても、いろいろと相談に乗ってもらうと良いと思います。
結局、ブラック企業の実態の定義とは
ここまで見てきたように、ブラック企業には
- 労働基準法を逸脱した長時間労働
- 精神的なパワハラ、セクハラ
- 社長を全く尊敬できない
- 躁鬱病、うつ病など精神的な病を抱えた社員が少なくない
- 体調不良で、遅刻欠勤する社員が多い会社
といった共通の特徴がみてとれます。
ですが、結局のところブラック企業の実態の定義をまとめると
社長が、会社や自分の都合だけで、社員を長時間こき使う「労働基準法を大きく逸脱」した会社
だと言えるのではないでしょうか。
当たり前ですが、社員は、会社や社長の所有物ではありません。
人権無視して、ただひたすら費用対効果を考え、使い倒そうとする社長が経営する会社には極力入社するのはやめておきましょう。